終活ブーム
宗教法人参事・終活カウンセラー・相続診断士の村上のブログ
最近、終活がすごいブームですね
それを反映してか、看取り・葬儀・収骨・納骨・遺品処理・財産処分と
全てを請け負うようなNPO法人が立ち上がってます
終活ビジネスとでもいうのでしょうか
平たく言えば、寺の仕事もそうかもしれません
宗教を通じて、葬儀・お墓・供養と承るのが寺の存分です
このブログを書いている村上も宗教法人の参事です
しかし、一般の事業所における、終活ビジネスって本当に成り立つのでしょうか
ちょっと、疑問に思います
仏教寺院でも破綻する事もあります。
宗教法人は基本、宗教活動には無税となります
この賛否は別にして、基本的に、お寺は長く存続できる訳です
なので、お墓のような厄介者を扱う事ができます
お墓のある寺院は33年の永代供養を約束してお布施を頂戴します
宗教法人は、息の超長い、事業母体であると思います
その点、民間の事業所はその永続性が担保されるのでしょうか
民間資本がお墓を作り、運営しているところが多いのは事実です
しかし、著名な霊園でも、販売権譲渡が起こっています
墓地・霊園の運営は、絶対的な墓所数が無いとしんどいのです
全ての墓所の申込みが終わった時点で、墓地・墓石販売で生じる利益が無くなります
残るのは、納骨に関わる手数料と管理費の徴収だけです
例えば、年間の管理費が5000円の霊園であれば・・・
1000基あって、年、500万円
3000基あって、年、1500万円
500基もない墓地が多いですが、500基あっても、250万円
この運営費で、墓地管理をする訳です
無縁墓の再販もありますが、これは人気のある墓地しかできないです
・・・そう考えると、民間資本の霊園墓地の管理の行き詰まりは理解できます
村墓地のように、地域の方のボランティアで、管理されていたら別ですが・・・
一般の方から見れば、民間墓地も村墓地も寺院墓地も同じに思えるでしょう
でも、墓地の維持管理という点だけを考えれば、一般企業の体質と寺院の体質とは全く違います
お寺本体は、お骨を預かる事で仕事ができます。
仕事ができるから、安定度は高いのです。民間とは違う大きな安心感があります。
また、民間資本は供養という、利益のでない期間に耐えられるのでしょうか
実際に民間資本による、納骨堂の運営が破たんする例もあります。
墓地の安定度は公営墓地>寺院墓地>民間墓地とされます
いつも疑問に思います
この安定度の図式(公営>寺院>民間)は終活ビジネスでも
同じことが言えると思います
神奈川県横須賀市が、お1人様のために火葬・収骨・納骨の行政サービスを始めてます。
最高の安心感です。横須賀市の市民さんはほんと安心です
でも、民間の事業所の看取りサービスって、長く維持できるのでしょうか
数十年先の自分の葬儀・納骨・供養・財産処分を民間の事業所に託すわけです
ちょっと、不安を感じます
NPO法人日本●●●サービスの破たんもその一環ですね
破綻の原因は、上層部の使い込みと伝えられていますが・・・
本当の原因は、もっと深い所にあるのではないでしょうか?
また、葬儀に関しても取り決めがあります
例えば、葬儀社は、葬儀の契約者から、生前で金銭を預かり
契約する事はできません。これは総務省の通達です
例えば、生前契約をされた方が30年、生存した。
しかし、契約した葬儀社は、潰れているかもしれない
そう考えると、無難ですね
民間企業の永続性が担保されない状態で、終活の仕事は相応しくないと思います
上記は全て、村上の主観です。何ら根拠はありません。