お墓は子供たちへのメッセージ
お墓は子供たちへのメッセージと思います。桜下庭園樹木葬には2人のお墓と、1人のお墓があります。お申し込みの窓口をしておりますが、ご夫婦で来られて、「主人とは一緒に入りません」「25万円の1人用の桜下庭園樹木葬を2つ、並べて申し込みます」・・・・お墓の現場で、よく聞かれる事です。これって、従来の家族だけのお墓を承ってきた、販売担当者には、絶対に、聞こえない、お客様の本心です。
村上は、永代供養のお墓の申し込み業務を承っていますが、現場で聞く言葉には辛辣な言葉があります。「この人とは、絶対に、一緒に入りません」「死んでまで、同じお墓に入りたくないです」「この人のせいで、どれだけ苦労してきたか」・・・ほんと、女性の本心は、胸に刺さるものがあります。子供のために、我慢し続けてきたお母さん。お墓という、終の棲家を、目の前にした時、自分の人生の苦労がフラッシュバックするのでしょう。
夫婦2人で、来園されて、お申し込みをされるのですが、「一緒に入りたくない。」・・・口にされるのは必ず、女性です。。。女性は、死んでも、自分の幸せを求めたい。これって本心ですね。だから、1人用の桜下庭園樹木葬を並べて2つ、求められます。墓地管理者からすれば、そのご夫婦が一緒の墓に入ろうが、別々に入ろうが、関係ありません。
でも村上はいつも、お客様に説明していますが、「お墓って、子供に残すメッセージですよ」・・・どういうことかというと、一つの小さなお墓、桜下庭園樹木葬に、二人の名前を刻んで、同じ墓に入っている。この事実が、子供に残すメッセージと思います。子供たちは、親の姿を見ています。そして、自分たちの夫婦関係と比較しています。
子供たち曰く、「うちの両親は、しょっちゅう喧嘩して、仲悪かったみたいやけど、ちゃんと、一つの墓に一緒に入っている」「ちゃんと夫婦の証である、名前をプレートに残して・・・。」そんな、お墓を見た子供たちは、自分の夫婦生活を照らし合わせます。普段から、喧嘩ばかりしている自分たちだけど、いつか、両親のように、夫婦、二人一緒に入りたい。この姿を子供たちに伝えたい・・・。夫婦の絆って、こんなところだと思います
従来の家族のお墓のように、強制的な教えの下、お墓を維持してこられたご家族、それはそれで、すごく価値のある事です。お墓は家族に絆を確認できる場所でもあります。
でも、夫婦だけのお墓って、ほんと、感情が前に出るんですね・・・。ご夫婦一緒に入って、夫婦の名前を永遠に残して、子供たちに、参ってもらえる。今までは当たり前の事やったんですが、今は新しい価値を見出しています。そうなんです。いつも思うのですが、夫婦二人のお墓って、お骨を納めるだけの場所ではなく、自分たちの夫婦の姿を子供たちに伝える、メッセージの発信場所でもあると思います
京都天が瀬メモリアル公園 光明寺参事 村上